
3.加入の条件
加入できる事業主
建設業を営むすべての事業主が、建設業退職金共済制度に加入して共済契約者となることができます。
総合、専門、職別、元請、下請、日本法人、外国法人の別を問わず、専業でも兼業でも、また、建設業法の許可を受けているといないとにかかわらず、すべて加入できます。
対象となる労働者
建設業の現場で働く人たちのほとんどすべての人が建退共制度の対象者になることができます。
国籍に関わらず、現場で働く大工・左官・鳶・土工・電工・配管工・塗装工・運転工・現場事務員など、その職種のいかんを問わず、また、月給制・日給制・あるいは、工長・班長などの役付であるかどうかも関係なく、すべて被共済者となることができます。
また、いわゆる一人親方でも、任意組合を利用し、被共済者となることができます。
<加入対象とならない労働者>
以下の内容に該当する方は加入出来ません。
誤って加入し、掛金を納付した場合には、納付額のみの返還となりますのでご注意ください。
- 事業主、役員報酬を受けている方及び本社等の事務専用社員。
- すでに、建設業退職金共済制度の被共済者となっている方。
- 中小企業退職金共済(中退共)・清酒製造業退職金共済(清退共)・ 林業退職金共済(林退共)の各制度の被共済者となっている方。
ただし、中退共・清退共・林退共制度の被共済者となっている方が、建退共制度に加入することとなったときは、これまでの制度で納められた掛金を引き継ぎ、建退共制度に移動することができます。
制度間の移動通算についてを見る
よくあるご質問もご覧ください
一人親方の加入
一人親方は任意組合で
建設業では、大工・左官とび職の親方のように、あるときは事業主の立場にたち、あるときは技能者として労働者の立場にたつ、いわゆる一人親方がいます。
一人親方(一人親方とともに働く技能修得中の者を含みます。)が集まって任意組合をつくり、当機構がその規約について認定したとき、その任意組合を事業主とみなし、個々の親方などはその事業主である任意組合に雇われる労働者とみなすことにより、制度を適用することにしています。
※事業主が法人の代表者、あるいは役員報酬を受けている方は、加入できません。
<加入する方法>
- 一人親方が集まって任意組合をつくるときは、「任意組合認定申請書」に規約及び業務方法書を添えて、都道府県支部にお申し込みください。
認定を受けましたら、「共済契約申込書」と「共済手帳申込書」に認定書の写しを添えて都道府県支部にお申し込みください。
共済契約が結ばれますと、都道府県支部から「共済契約者証」と「退職金共済手帳」が交付されます。
- 一人親方が既存の任意組合に加入して、建退共制度の適用を受けることもできます。
既存の任意組合については、都道府県支部にお問い合わせください。
○掛金の納付について
一人親方の共済手帳への掛金納付は、親方として働いたときは、
任意組合から掛金納付してもらい、他の事業所に雇われたときは、
その事業主から掛金納付してもらうこととなります。
○掛金の納付方法
掛金の納付方法は、証紙貼付方式または電子申請方式により掛金を
納付することができます。
電子申請方式を利用する場合は、電子申請方式申込書の提出が必要
となります。詳しくは、
電子申請方式についてをご覧ください。
都道府県支部所在地案内を見る
よくあるご質問もご覧ください
任意組合の取り扱いについて
見る/PDF 
任意組合認定申請書(様式第104号) 見る/PDF
任意組合規約(別紙1) 見る/PDF 
建設業退職金共済制度任意組合に関する業務方法書(雛形)
見る/PDF 
組合員名簿 (雛形) 見る/PDF 
証紙受払簿(総括) (別紙2) 見る/PDF 
一人親方の掛金の税法上の取扱い
共済契約者に雇用され、共済証紙の貼付を受けた場合には給与所得には含まれません。
任意組合に支払った組合費(掛金)は必要経費とはなりません。
(説明)
建設業に従事する者の一部には、時には労働者として他人に雇用される場合もあるが、通常はいわゆる一人親方として自ら建設業を営む場合の多い者があります
このような一人親方については、任意組合を組織させ、その任意組合を事業主とみなして建設業退職金共済契約を締結することとしています
このような一人親方は、共済契約者に雇用された日については当該共済契約者より共済証紙の貼付を受け、一人親方として就労した日については任意組合より共済証紙の貼付を受けることとされています
共済契約者に雇用され、当該共済契約者から共済証紙の貼付を受けた場合の取扱いは、通常の労働者の場合と同じであり、共済証紙代金相当額は一人親方の給与所得には含まれませんし、共済契約者(事業主)側は損金又は必要経費となります
一人親方として就労し、任意組合から共済証紙の貼付を受けた場合には、結局自ら負担することとなりますが、事業主が自分に掛けたものとして、必要経費とはなりません。
○元請からの掛金の納付について
一人親方として就労した場合であっても、元請から掛金の納付について承諾されたときは、
元請に対し任意組合から次の方法により申請することで掛金の納付を受けることができます。
※必ずしも全ての元請による掛金の納付が保証されているものではありません。
元請の現場が共済証紙貼付方式の場合
・任意組合が、「被共済者就労状況報告書(日別報告様式)事務受託様式第5号」
(以下、「事務受託様式第5号」という。)、
「被共済者就労状況報告書(月別報告様式)事務受託様式第4号」
(以下、「事務受託様式第4号」という。)及び
「被共済者就労状況報告書(兼建設業退職金共済証紙交付依頼書)事務受託様式第2号」
(以下、「事務受託様式第2号」という。)を作成し、
元請に提出のうえ共済証紙の交付を受けてください。
任意組合は、元請から交付された共済証紙を「事務受託様式第5号」に基づき、
共済手帳に貼付及び消印をしてください。なお、元請から掛金の納付を受けた就労日については、
重複して本人負担による掛金を納付することはできません。
元請の現場が電子申請方式の場合
・任意組合が、「事務受託様式第5号」及び「事務受託様式第4号」を作成し、
元請に提出のうえ掛金の納付を受けてください。
元請からの掛金の納付確認は、元請に「掛金充当書」を請求することで都度、
確認することができます。
なお、元請から掛金の納付を受けた就労日については、
重複して本人負担による掛金を納付することはできません。
任意組合結成に関するフローチャート
<1> 認定に必要な作成書類
(1) 任意組合認定申請書 [様式第104号]
(2) 任意組合規約 [雛形あり]
(3) 業務方法書 [雛形あり]
本部作成書類
(4) 認定書
<2> 認定後作成書類(便宜上(1)(2)(3)と同時に提出しても差し支えない)
(5) 共済契約申込書 [様式第001号]
(6) 共済手帳申込書 [様式第002号]
支部作成書類
(7) 共済契約者証
(8) 被共済者手帳
<3> 任意組合が行う業務
・ 共済手帳交付申込
・ 共済証紙の貼付(掛金の納付)
・ 共済証紙の消印
・ 諸帳簿の備え付け・報告
小規模事業主の加入
事務組合による事務代理方式について
事業主が行う建退共制度に必要な事務手続きについては、事務組合が代わって行うことができます。
小規模の事業主が集まって事務組合をつくり、これに事務手続きを委託することができます。
また、既存の事務組合に事務手続きを委託することもできます。既存の事務組合については、都道府県支部にお問い合わせください。
事務組合をつくるときは、「事務組合認定申請書」に規約及び業務方法書を添えて、都道府県支部に提出してください。
認定がありますと、事務組合に対して「事務組合認定書」と「事務受託者証」が交付されます。
事務組合による事務代理方式のフローチャートを見る
都道府県支部所在地案内を見る
事務組合による事務代理方式のフローチャート
- (1) 委託契約
-
建退共と契約を締結している事業主との委託契約を結んでいただきます。
- (2) 事務組合認定申請
-
行政書士・団体は、「事務組合認定申請書(様式第105号)」「事務組合規約」及び「業務方法書」を作成し、都道府県支部に提出してください。
- (3) 認定及び事務受託者証
-
建退共本部が事務組合を認定した場合は、都道府県支部を通じて「認定書」及び「建設業退職金共済事務受託者証」を交付します。
- (4) 事務組合の行う業務
-
証紙貼付方式の場合
事務組合は、委託者である事業主の申し出により、当該事業所の被共済者が所持する退職金共済手帳に、その就労日数に応じて共済証紙の貼付を行い、事務組合の名称及び日付を明らかにした印章で消印を行ってください。
電子申請方式の場合
事務組合は、委託者である事業主から、「被共済者就労状況報告書(日別報告様式)事務受託様式第5号」及び「被共済者就労状況報告書(月別報告様式)事務受託様式第4号」等により報告された、共済契約者別、被共済者別の就労実績を「就労実績報告作成ツール」に入力の上、電子申請専用サイトに登録し、掛金を納付してださい。
事務組合は、帳簿を備え付けなければならないことになっています。
経営事項審査用加入・履行証明書の必要な事業主は、発行申請にあたって「共済手帳受払簿(委託者別の写)」及び「共済証紙受払簿(様式第030号)」の提出が義務づけられています。
事務組合は委託事業主の申し出に基づいて、当該事業主の労働者に対し、事業主に代わって共済手帳の申込などを行います。
また、委託事業主以外の未加入事業主が建退共制度へ加入する場合は、新しく共済契約の締結の事務を行ってください。